ヌメ革について
ヌメ革について
今回は、ヌメ革について、少し詳しく書こうと思います。
ヌメ革の取り扱いは難しいと敬遠されることも多いようですが、こちらを読んでいただき、少しハードルを下げることができれば幸いです。
そもそもヌメ革とは
ヌメ革は、植物から抽出したタンニンを使って鞣(なめ)した革になります。
鞣すことにより革を柔らかくして加工しやすくし、腐敗を防ぎ耐久性を向上させる役割があります。
化学薬品を使わず、天然の素材で処理されるため、革本来の風合いや経年変化(エイジング)を楽しめます。
特に、革の表面に染色をしていないナチュラルは、使い込むほどに味わいが増し、独特の光沢が生まれ、革の表面がアメ色に変化する楽しみがあります。
表面に染色加工されているヌメ革は、ナチュラルほどではありませんが、経年とともに表面が艶やかに変化します。
使い始めがポイント
取り扱いは難しいと敬遠されることが多い理由を考えてみました。
1. 汚れや水に弱い
水に濡れるとシミになりやすい。
2. キズがつきやすい
表面加工がほとんどされていないため、小さな爪あとや擦れキズがつきやすい。
3. エイジングの個体差がある
使い方や環境によって、色の変化やツヤの出方が異なる。
それぞれについて、対策を考えます。
1. 汚れや水に弱い
ヌメ革は、使っていくうちに革の内部から油分が染み出して、表面がコーティングされます。
油分が染み出していない使いはじめは、水に注意が必要です。
水に濡れた時は、すぐに拭き取って自然乾燥します。
汚れは、革用のクリーナーが使用可能です。
汚れた部分だけではなく、クリーナーを全体につけて汚れを落とすのが効果的です。
2. キズがつきやすい
革の内部から油分が染み出して、表面がコーティングされ始めると、キズがつきにくくなります。
逆に、キズがついた場合、革用のクリームを薄く塗ることで、キズが目立たなくなります。
3. エイジングの個体差がある
この特徴を逆手に取り、「自分だけの風合いが楽しめる」と考えると、ヌメ革の最大の魅力が味わえます。
まとめ
いかがだったでしょうか。
ヌメ革は確かにデリケートで、最初は扱いが難しく感じるかもしれません。
しかし、お手入れを続けると自分だけの美しい風合いに育ち、愛着が湧きます。
日常的にケアする習慣をつければ、それほど難しくないアイテムだと思います。
ヌメ革のことを書かせていただきましたが、いかがでしたでしょうか。
ご質問やご指摘などがございましたら、どうぞこちらからお寄せください。
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